あらすじをどこまで公開するか、とか先行作品とかネタ元をどこまで明らかにするか、とか。
その辺はもちろん作家とか劇団とか、プロデュース権を持つ人間に属するものだけど、今回せっかく文芸助手として関わらせてもらってるわけだし、おれ個人の流儀としては「作り手のネームバリューが薄いインディーズほど作品に関する情報はキャッチしやすくすべき」と考えるので、あくまで私観によるものだけど『草苅事件』のあらすじと、事前に頭に入れておくと面白いかも知れない"参考文献"を挙げておく(それでも基本ビビりなんでフジタくんに了承とっている)。
繰り返すけど、どちらもおれの感覚によるもの。脚本・演出のフジタタイセイが念頭に置いているものもあるだろうし、もちろん「は?そんなの知らねえよズレてるよ」てものもあるだろう。でも、たとえ"誤配""誤読"でも何かの引っかかり方をしてくれればいいと思って怖れず書く。
一部ネタバレ、というか作品の展開を予期させるものもあるかも知れないが、そもそも予期させない事前情報になんの価値があるのよ、と思うし多少のネタバレくらいで揺らぐ作品ならその程度ですよ。
【『草苅事件』あらすじ】
清田洞爺文学賞は紛糾していた。
受賞したのは素顔経歴すべて不明の覆面作家、草苅亜嵐(くさかりあらん)。さらにその受賞作『境界侵犯』を候補から外すよう、差出人不明のメールが届いていたことも判明する。しかし授賞記者会見に現れたのは、草苅亜嵐の代理人を名乗る占い師。彼女は語る、この作品の受賞は不適切である、と。
草苅亜嵐とは何者か?メールは誰によるものか?
記者・選考委員・落選候補者を巻き込み、記者会見は混迷を極めてゆく−謎が謎を上塗りし、真相はいつも"藪の中"。
【『草苅事件』参考文献(もちろん文章に限らず)】
芥川龍之介『藪の中』そして黒澤明『羅生門』
法月綸太郎『怪盗グリフィンとラトウィッヂ機関』
井上陽水『ワカンナイ』
P.K.ディック『追憶売ります』もしくはポール・ヴァーホーヴェン『トータル・リコール』
筒井康隆『文学部唯野教授』
アントニー・バークリー『毒入りチョコレート事件』
あと、これは書くかどうか迷ったけど、書いちゃえ。
アガリスクエンターテイメント『ナイゲン』
この辺にピンと来た人、待ってます。
しむじゃっくPresents劇団肋骨蜜柑同好会『草苅事件』
7.21-29@高田馬場ラビネスト
詳細はhttp://symjack.web.fc2.com/presents.html